苦しみ続けてきた。



今もそうなんだ。




「もう苦しむな…」




「っ?!」




急に取り乱れた優希を見る限り頭の中に今までの辛い記憶がグルグルと回ったんだと思う。



その証拠に頭を抑えて苦しそうな顔をしていた。




「そうですよ!

頭がいいなんてすごいこと

じゃないですか!」




「君も結構な方だと思うけど?」




「僕は本を丸暗記してるだけです!

優希みたいに頭の中で瞬時に

整理なんてできません!」




「いや、凄いよ…」




「もぉ〜!

そういう冬紀だって一番感情的に

なるのに状況判断が早い

じゃないですかぁ」




「残念。

僕は人並みだよ〜」




「僕だって…」




「君は違うよ。

星の数ほどの本を丸暗記する人なんて

そうそういないからね♪」




「うぅ。

褒められているはずなのですが…」




「…ふふふ」




っ?



優希が笑った…。




「あなた達を見ていると心が落ち着く。

特にその二人はね」




ユウと冬紀…か。




「あぁ。

俺もこの二人がいてくれたから

ここまで他人と話せるようになった。

時々馬鹿をやったり喧嘩をしたり

手のかかる二人だが、この二人が

俺の側に居てくれたから人を信じれた。

俺はこの二人が作ってくれた

《道》を見つけることができたから

今もこうしてここにいれる」




「「 ///// 」」




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