「…はぁ。

こんなのちょっと考えれば簡単だよ…。

この前雪莉が倒れた。

倒れて驚いたのは《俺だけ》だった。

詰まりみんなは雪莉が倒れた理由を

知っていたということ。

でもユウは違う意味で驚いていた。

ボソッと聞こえたのは

『進行が早い』という言葉」




「聞こえていたのですか…」




「もちろん。

その後日からあなた達が夜によなよな

巡回に行くようになった。

ここまで来ればあとは簡単。

進行が早い…詰まり誰かが

裏で手を回している。

それを探すために巡回をしている。

…でしょ?

付け足すとあなた達が雪莉の守護者

ってだけの関係ではないんじゃない?」




「…当たりだ」




「ねぇ、君は何者なの?

疑うようでごめん。

でも、納得するまでは

僕は君を信じることはできない」




冬紀はそういう扱いを産まれて十年詰まり一歳で受けてきた。



人を信じれない。



否、正しくは他人を信じることができない。



無論、俺もユウも。




「俺は人より頭が優れてるんだ。

聞いたもの見たものを全て頭で

整理をする。

凄く気持ち悪いでしょ?

別に考えなくていいんだ…」




っ!!



優希はこの事で苦しんできた。