「寝顔、可愛いですね♪」
「…優希…。
起きろ…、ここで寝ると風邪をひく」
何度か揺さぶりやっと目を開けた。
「…あ、おはよ〜」
…本当に読めない。
何を考えているのか…。
「遥?
いいのあげるね♪」
「…??」
優希は左手袋を外し空中に絵を描き始めた。
人差し指が進んだ後に菫色の妖力が残りしばらくするとある形になった。
「わぁ!
綺麗ですね♪
これは…蝶ですか?」
今にも飛び立ちてしまいそうな菫色の輝く蝶の絵ができた。
「そぉ♪
これはね〜、一度だけ相手を
眠らせることができるの〜♪
まぁ、一度だけみんなを
守ってくれるおまじないみたいな?」
「…バレていたのか?」
今日の夜の巡回を。
「さぁ〜♪
…………。
…………。
…わぁ!
分かったから言うから話すから
三人でそんなに見ないで…」
「勝った♪」
「ですね♪」
