「なにもしないよりきっと…!

それにもしかしたら

一人でも助けられるかもしれないのに

それをする前から諦めたくない…!」




大切なものを失うつらさは私にだって分かるから。




「…分かった。

雪莉ならそう言うと思ったよ♪

ちょっと安心した」




「え?

どうして?」




「ん?

雪莉らしくて…ね」




私らしい…。




「褒めてくれてるの?」




「もちろん♪」




「…ありがと♪」




私らしさか…。



考えたことなかったな…。



…それより、




「この街の千年桜に行こ!」




手がかりがあるなら




「そこしかないってことだね♪」




やっぱり双子だから考えていることは大体同じなんだね♪



この街の千年桜があるのは私達が住んでいる町の大きな池がある公園の真ん中。



凄いことに千年桜の花弁は妖怪が見える人でないと見えなくて普通の人には春にしか見えないらしい。



でも、桜の美しさは世界一品で人からは《魅惑の桜》なんて呼び名までつけられてる綺麗な桜。