「雪莉〜!

早くしないと置いていくよ〜?」




「え?!

ちょっと待って!!」




持っていくものは…。



お金と後はえーとえーと…。




「雪莉〜♪」




絶対楽しんでる。



急ぎ急ぎでやっとの事で準備が完了した私は階段を駆け下りて玄関の外へと飛び出した。




「セーフ♪

あと少し遅かったら置いていこうと

思ってた♪」




「輝なら本当にしちゃいそう…」




「そう?(♪)」




不思議そうな顔してるけど、内心絶対喜んでる!




兎に角、無事にショッピングを済ませた私達はゆっくり帰る事にした。




「最近、やたらと外来妖怪が多いね。

俺達の住んでいる町の妖怪や人が

外妖に襲われて人の噂じゃ《神隠し》

だってさ」




まだ帰ってきていない人たちがいるって事なんだね。



でも、外妖は気が荒くて危険だから恐らくはもうその襲われた人たちは…。



でも、




「輝…」




「ストップ」




最後まで言い終わる前に輝が手で私の口を止めた。



え??




「雪莉が言いたいことは分かってる。

でも、もし仮に神隠しにあった人達を

見つけても分かってる?

外妖は人を自分達の空間、

詰まり此方の空間に連れてきて

精神を喰らうんだよ?

もし見つかったとしても精神が抜けた

ただの人間の器しかないんだよ。

そんなの雪莉が

また辛い想いをするだけだよ」




…それでも。