桜ノ雫 ~記憶編~


遥(side)



「雪莉…!」




雪莉が倒れる寸前、俺は受けとめた。




「雪莉…どうしたの?」




まだ事情を知らない優希が急に倒れた雪莉を見て不思議に思ったのだろう。




「雪莉は桜九尾だっていうのは

しってるよね」




「昔教えてくれたからね。

…でも、雪莉は普通の桜九尾とは違う。

あの子は妖界のお姫様の子供、

詰まり、時期姫なんだよね?

だから守護者がいる。

でも、見る限り守護者は三人しか

いないんじゃないの〜?」




っ!!



何も教えていないはずなんだが…。




「優希…」




やはり…。




「ん〜?

どーしたの〜?」




見た目は凄くまったりなんだが…。



いや、これはマッタリというより無気力なのか…?



だが、頭の回転が普通じゃない。




「あんたはさっきも同じ様に頭で

色々な事を考えていたろ?」




「っ。

そんな事ないよ〜」




少し驚いたように目を輝かせたな…。



詰まり事実…。




「人間観察得意な人?」




「…人間観察…か…」




雪莉は彼方の世界ではよく感情を殺していたからな…。



苦しい時悲しい時に無理に笑顔を作っていた。