モザイク

「来てよかった」

「だろう?」

「また、来ようね。」

「だな。」

「来年も、そのまた次の年もね。」


「七海それって」


私は黙って頷いた。



赤と黄色のモザイクに見えた葉っぱたちは

近くに揺れて音を立てていた。


「よーし!こうなったら急いで戻って、

 婚約指輪買わないとな!


 早く下りようぜ!」


「ええ?

 ここまで来たのに?

 もっとゆっくりしなくちゃ

 それに見て、

 今しか見られない景色心に焼き付けなくちゃ。」


 でしょ?

 だってこの≪幸せの光景≫を見るために


あたしは

10年も待っていたんだから。









(END)