「だめって、言ってるでしょ……」
そんな顔して、だめ、か。
「だめって顔じゃねぇけど」
「ダメなものはダメなの」
ね?と、宥める彼女。
あからさまにシュンとして彼女の肩に顔をうずめてみる。
こうすれば、絶対。
「昼から、デートなんだから。
お昼作る間ぐらい、我慢して?」
彼女は俺を突き放さなくなる。
5年間離れていた罪悪感で彼女は俺の相手をしてくれる。
それに漬け込む俺は卑怯だと言われるかもしれねぇけど、でも好きだから。
空白を埋めてしまおうと思うたびに彼女を求めてしまう。
溺愛、寵愛──そんなのじゃ済まされない。
きっと、執着だ。
でも彼女が愛おしいことに変わりはなくて、次に汐乃が離れたら今度こそ俺は壊れてしまう気がする。



