「俺が好きな女は、これから先も今までもたったひとりだ」
視界が滲む。
「で、も」
「でもまぁ、お前を手離さないといけなくなった理由もちゃんとある。
それもまだ、解決してない」
だから、と彼は続ける。
「お前の気持ちが変わってないなら、待っててくれないか」
「麗……」
そんなの……。
私を手離す理由があった、なんて。
でもまだ、彼は私を思ってくれてる、なんて。
「私、」
何も知らなかった。
裏切ったって言われて、それで。
「世界で一番、お前だけを愛してる」
彼は私のこと、嫌いになったと思ってた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…