「私にブレザ-貸してくれたからでしょ?
ごめんね、麗寒がりなのに」
そう彼女は言うけど、麗は彼女から離れようとしなくて。
「……あっためて、汐乃」
……本当にもう、人が変わってしまったんじゃないかと思った。
だって、こんな麗見たことないし。
いつも気高いイメージの麗が、こんなに甘えるなんて。
でも、シオにとってはいつものことなのかもしれない。
「あっためるって……」
「………」
「わかったから、そんな顔しないで」
そう言ったシオは、優しく麗のことを抱きしめ返してあげていた。
俺のこと完璧忘れてるよね。
というか、ふたりって元恋人だよね?
何この現在進行形で恋人な感じは。
「……汐乃」



