異種キャラクターバトル

その時――

「っ、シャーリー!!」

俺は一瞬、嫌な気配を感じ取った。

電線に止まっていたシャーリーも、同様。

自分の『神殿』の一部と化した世界に、小さな穴が穿たれていた。

瞬時に、それがなんなのかを理解する。

「マーキング!!」

俺の世界に、俺のものではない世界が、ねじり込まれていた。

“マーキングって……悠人のやっているのと同じ!?”

「ああ……やられた。こっちが魔法使いなら、向こうも魔法使いだ!!」

舌打ちの間も惜しみ、電信柱から跳ぶ。

「アイツ、俺の魔法陣を侵食してやがるっ!!」

“! どういうこと!?”

「つまり、町全土をかけたオセロだっ!!」

とんでもないゲームだ。

ダチのいる町を守りたい。

だから、そのための大きな力を用意しようとした。

それが、『塗り潰される』ことで逆手に取られるとは……!!

「シャーリー、俺は魔法を発動させる!! お前はマーキングを塗り替えに飛んでくれ!!」

“わかったわ!”