が……
実は、紅 憐の中に「どんなにキャラクターを痛めつけても、殺すのはなし」という設定があります。

たとえ死ぬほどのダメージに見えても、実はどこかに助かる道が残っていて、最悪、命からがら生き残れるというのが前提です。

ミリアリアがもし、シオンの首を掌握できていたら……彼女の命は、枯れていたと思います。

ミリアリアは紅 憐が設定した中でも、かなりエグいキャラでございます。ところが、相手を殺すのではなく制するための決め手は、まったくないのです。

殺すか、殺されるか、ミリアリアにとっての勝敗は、それだけです。

……と、こういうと、まるでミリアリアに手を抜かせたように思われますが、違います。

ミリアリアは生存本能で戦っているのに対し、シオンは戦士です。騎士です。言ってしまえば、ミリアリアは人間に、獣のように狩られたようなもの。

なにより、シオンの技量が上だったんですよ。あと、リーチとか。決め手の(文字通りの)火力とか。

でも……
もし万が一、抹殺が許されるバトルルールだったら。

お互い、相手の手管がわからない状況。……勝つのは、ミリアリアだったでしょう。

なぜなら。
人間は相手の力を推し量りながら戦うから。全力で、相手を潰すだけに力を使うのは、ただ、殲滅だから。

シオンは、そうはしない。ミリアリアは、それしかできない。

最後になりましたが、疾風雷神さん、シオンのようなカッコいいキャラクターをお貸しいただき、ありがとうござました。