下らない冗談とばかりに闇珠が肩をすくめた時、

「! 来る?」

俺はとっさに、なにかを感じ取った。

青い遠い空の彼方から、なにかが高速で接近してくる。

それは最初ただの点で、だんだんと鋭角的なフォルムをあらわにし、銀色の装甲を煌めかせた。

まるでその姿形は……

「なに? ……鳥……?」

「いや、違うぞ……!!」

のようだが、あれは、鎧のように見えた。

空を飛ぶ、人間大の鳥のような鎧。

その、翼の付け根、肩のところから、

「!! 危ねっ!」

「きゃ!?」

二本の鉄棒――いや、ガトリング砲がバタフライナイフのように飛び出した。

轟音とともに、閃光が飛来する。

俺は闇珠を抱えて、かろうじて横へ飛んでいた。