(考えろ悠人――こちらの攻撃を食い止めたら、次はどうする? 守りの次は攻めだ。――なら、ヤツはどこから攻めてくるか?)
侵食された魔法陣を見る。
欠けている白光は、それぞれで結構距離がある。
ということは、『狭間』を用いての移動は、瞬間的なものなんだろう。
だとしたら――
「攻めるなら、奇襲!!」
即座に、俺は屋根に円を――簡易の魔法陣を敷いた。
正確には、足すぐ真下にある正『神殿』から、祭具一式をここへ移転させる。
瞬間、
「お?」
驚きの声が響き、
「!?」
背後から、紅蓮の暴風が俺を押し包んだ。
僅差、熱波は構築されていた魔法陣の障壁で、俺に届くことはなかった。
が、瞬時の防御判断が遅ければ……背筋の冷える――いや、焼け焦げる気分だ。
屋根の上、ラフというよりもだらしない、よれたワイシャツとジーンズ、ざっくばらんなショートカットの女が、ふてぶてしく立っていた。
「ようやく、顔を付き合わせられたな。……同業者だ、名乗りなんて行為の無意味さは、わかってるよな?」
侵食された魔法陣を見る。
欠けている白光は、それぞれで結構距離がある。
ということは、『狭間』を用いての移動は、瞬間的なものなんだろう。
だとしたら――
「攻めるなら、奇襲!!」
即座に、俺は屋根に円を――簡易の魔法陣を敷いた。
正確には、足すぐ真下にある正『神殿』から、祭具一式をここへ移転させる。
瞬間、
「お?」
驚きの声が響き、
「!?」
背後から、紅蓮の暴風が俺を押し包んだ。
僅差、熱波は構築されていた魔法陣の障壁で、俺に届くことはなかった。
が、瞬時の防御判断が遅ければ……背筋の冷える――いや、焼け焦げる気分だ。
屋根の上、ラフというよりもだらしない、よれたワイシャツとジーンズ、ざっくばらんなショートカットの女が、ふてぶてしく立っていた。
「ようやく、顔を付き合わせられたな。……同業者だ、名乗りなんて行為の無意味さは、わかってるよな?」

