家出少女の拾われ先はテレビの中の人達でした。


「おかえりー。礼智ー?嶺が帰ってきたよー、晩飯食おう?」



リビングの方から声がした。

どうやら、同居人は男子で二人居るみたい。

偶然か、wishのメンバーと同じ名前。

アタシを助けてくれたのは、嶺君っていうんだ。

もしかしたら、本当にwithの家だったりして。

そんなわけないけど。


「お、お、おじゃましまーす」


こんなお城みたいな家初めてだし、しかも、初対面の人の家だし、とんでもないぐらい緊張する。

心臓が五月蝿い。

ガッチガチの体で靴をそろえ、玄関を上がり、広い広いリビングに向かった。

リビングには、暖炉に槙がおいてあり、火花を散らせていた。

どんだけ金持ちなんだよ……


「お?この子が拾ってきた子?」


「おう」


キッチンからひょっこり顔を出したのは────

黒縁メガネをかけた、整った顔。


「?@&#★◇※♤×♡÷¥!」


「どした?変な声したけど」


“変な声”と聞き、イラッときたアタシは、思いっ切り後ろに振り返ってみる。

真っ黒な髪に透き通るような白い肌。

イケメンがバカにしたような顔をしていた。


「¥×※★◇♧÷♢@♤&」


「あひゃひゃひゃ」


もう見なくてもわかる。

あと、もう一人、アタシを助けてくれた─────

青峰嶺君だ。

でも、やっぱり、


「&#?★♧÷@×¥♤※!」


意味不明な叫び声がお城に響いた。