「そんな暇があるなら報告書、目ぇと
  おしとけよ。」

  「ぇ、チョ、冗談、だよな?」

  「さぁな。」

  イルファが「イヤだぁ!」とかなんとか
  騒いでいるのはほっといて、俺は瞬間
  移動の呪文を唱えた。

  《 空間 移動 》

     ヒュン

  音をたてて俺の身体は空間を移動し、
  気がつくと城下町へ来ていた。