この広い城を散策すると、バラ園、中庭、使用人の部屋、妃候補の部屋、王族の部屋その他にもいろいろな場所があった。そして、王族の部屋は、他の場所とは違う建物の中にあることにも気がついた。
「ちょっと待ちなさいよ!」
部屋に戻る途中、かん高い女の人の声に呼び止められた。
振り返ると、大きな宝石の付いたアクセサリー
をジャラジャラとつけ、派手なドレスに身を包んだ女の人が二人、メイドを付き従えて立っていた。
「この先は王族が暮らす所なのよ!あなたのよ
な地味な女が立ち入っていい場所じゃないの
!」
「そうよ。分かったら自分の部屋に戻りなさい
!」
訳が分からずにいると、リセが、私を庇うようにして前に出た。
「葵様はアレン王子様から許可を頂いておりま
す。」
さっきとは違った、凛とした声で、リセは言った。
しかし、その態度が気にくわなかったのか、さらに言葉を重ねた。
「まぁ。メイドごときが私に口出ししないでち
ょうだい!」
「ちょっと待ちなさいよ!」
部屋に戻る途中、かん高い女の人の声に呼び止められた。
振り返ると、大きな宝石の付いたアクセサリー
をジャラジャラとつけ、派手なドレスに身を包んだ女の人が二人、メイドを付き従えて立っていた。
「この先は王族が暮らす所なのよ!あなたのよ
な地味な女が立ち入っていい場所じゃないの
!」
「そうよ。分かったら自分の部屋に戻りなさい
!」
訳が分からずにいると、リセが、私を庇うようにして前に出た。
「葵様はアレン王子様から許可を頂いておりま
す。」
さっきとは違った、凛とした声で、リセは言った。
しかし、その態度が気にくわなかったのか、さらに言葉を重ねた。
「まぁ。メイドごときが私に口出ししないでち
ょうだい!」


