異世界にトリップしちゃいました

私がガン見しているのに気がついたのか、男の人が、爽やかな笑みを浮かべて口を開いた。


「あ、ビックリさせてごめんな?俺の名前はイ ルファ・アレクサンド。ヨロシクな!えーっ
 と、」


「あ、私は高崎 葵です。」


「葵ちゃんな!俺、この俺様王子の側近だから 、なんかあったら相談してね♪」


「はい、ぜひ!」


心細かったなかで、イルファさんのような明るい知り合いがいると、やはり、心強い。


「それで、なんのご用で・・・?」


ずっと思っていたことを訪ねると、王子様がようやく口を開いた。



「特に用があったわけではないが、ただ、此方
 の世界に来た経緯を聞かせてくれ。役に立て
 るかもしれん。」