「テメエら……あたしのマブに手ぇ出して、タダで済むと思うなよ?」

この声……ナオちゃん?

「何だテメエ~」

お兄さんの標的がナオちゃんになった。

ナオちゃん、逃げて!


そう、強く祈ったら……


「うわ、コイツヤバい! 黒バラのナオだ!」

「は? 誰それ?」

「バッカ、知らねぇのかよ! ブラッティローズの元総長だろ!」

「ゲッ……」

お兄さんたちは仁王立ちになっているナオちゃんを見ると、潮が引けるように逃げていった。

ほえ……

総長?

ブラッティローズ?


な、ナオちゃん、アナタ……元暴走族ですか……。


「マユ! ハル! 大丈夫か!? ぜってぇアイツら見つけ出して、ボッコボコにしてやるからな!」

私はなんだか、凄い人とお友達になっていたみたいです……。