「は?何で?」 「お、お願い……ど、どうしても…」 私がぎゅっと目を瞑ると、信ははぁ…と、ため息をつき私を起こした。 「理由は知らないけど…分かった…」 そう言い私を抱き締めた。 「あ、ありがと…」 良かった…と、心が思う。 もし知られたら…また……。 私は信のシャツに顔を埋めた。 「…………どした?…それに誘ってるの?」 「さ、誘ってない…もん…」 私は顔を埋めたまま答える。