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拓篤から電話があってから、十分、十五分は経っただろうか。


スマホを持ったまま動けなくなってたわたしに、また拓篤から着信がきた。


もしかしたら、さっきの電話で〝会いに行く〟と言っていたから、わたしの家まで来てくれたのかもしれない。


申し訳ないと思いつつ、スマホを操作し耳にあてた。


「た、くま…」
「あぁ、陽美?遅くなった、ごめんな」


なんで、拓篤が謝るの…?


「あのね、拓篤、」
「早く会いたいから、ココ開けてくれるか?」
「いや、だからね?」
「陽美は、会いたくねぇの?オレに」


そんなの、会いたいに決まってるよ…。


でもね、わたし今、拓篤の近くにいないんだよ…。


「会いたいと思ってるのは、オレだけか?」
「……会いたいっ、わたしだって拓篤に会いたいよっ…‼︎」