君と星空の彼方

「私にも大切な人がいるの、お願い…もう、愛する人を傷付けないでよ!」



「そんなの、もう遅いと言っただろう‼︎

今更何もできやしない‼︎」




「やり直せばいいじゃん‼︎0から、スタートラインから、リセットして!」



「そんなのできない…権力を失ったら、あいつは……!」




そう大神が苦しそうに言った時

上品で、優しい声が聞こえた。



「バカな人。

生粋のバカね。

っていうか、あなたはもともと不器用だったものね」


つやつやのオレンジブラウンの髪の毛、

白い肌。

一重だけど綺麗に澄んでいる目は…どことなく、赤い。


上品で、しなやかなその動きは…



「…おかあ、さん……」



その声が聞こえると同時に、竜巻は消えた。

中に浮かんでいた私たちは、続けてどすん!と落ちる。



けど誰もが、お母さんの急な登場に目を奪われていた。



お母さんのそばにいるのは小さな赤い鳥…フェニックスの小さい版みたいな感じ。


けどお母さんを守るように、くるくると周りをまわっている。





「私があなたのところへ行けなかったのは、

あなたこそ闇へ呑まれて、私なんか忘れてると思ったからなの」




「なっ…僕は忘れたことなんか…」



「ないのね、分かった、

すれ違っていたのね、私たち」



お母さんは大神の元へと歩き出した。


そして目の前まで来ると、お母さんは…大神をぎゅっと抱きしめた。




大神の目は、大きく見開かれていて…



私もみんなも、その様子に目が離せなかった。