君と星空の彼方

「もし地下牢で能力者の全ての力が集まったら、自動的に僕の体に流れ込むようになっているんだ。

神の1人が魔法使いでね…そんなの容易い」



魔法使い…もしかしたら、あの黒マントの男かも。


けど、けど…大神に力が届いたってことは…!




「能力者が、能力者じゃなくなっちゃったってこと…?」



私の思わず出た問いに、大神は優しい微笑みで答えた。



「ああ…そうだよ、ホシノ」



なんで、なんでそんな風に笑うの!

気持ち悪いし…怖い。



ホラー映画なんかより、ずぅっと怖い!





「あぁ、これで僕は…『最強』になった…!


これで、これで……‼︎





……ホシノも、だろう?


やっと完全な力を手に入れたのだろう…?




その完全な力は、とても美しい…興味があるね」




大神は取り憑かれたように高らかに笑う。


少し舌で唇を舐め、まるで私を食べるような顔でこちらを見ていた。



「おかしいよ!

人の力奪って最強になったって…なんの意味もない!


あんたが強くなると…苦しむ人がいるの!」





能力者にだって家族がいて。

能力者にだって愛しい人がいて。

能力者全てが楽しいわけじゃない。


…変な掟に縛られて、自由じゃない人も多いのに!




「あんたが大神になってから…なにかおかしいんでしょ!

思うがままに能力者を捕えて、思うがままに掟を増やして⁉︎


なんでそんなことするのよ‼︎



あなたが…強さを求める理由って……なに?」