君と星空の彼方

「ま、楽しもうぜ?」


セイヤが私の耳に近づき、そう言った。

明らかに笑いを堪えてる…クックッなんて声が続けて聞こえたからねぇ‼︎


文句を言おうとしたけど顔を見ると…あの出来事を思い出してしまい、


顔が熱くなって反論なんてできなかった。



「おーい2人とも、早く行こーぜ!」


夜月とミズキはもう走りかけていた。


「す、すぐ行く!」


そう叫ぶと私はくるんとセイヤに向き直って少し睨んだ。

けどその睨みも効かないのか…セイヤは少し笑うだけ。



なんなのこいつはー!


もういいや!と思って走り出したところで、ふと気付いた。


バラ園に続く道をムルが歩いていたから。



…ムル、1人なのかな。

誘おうと一瞬止まったけど、

自分をバケモノ扱いしてる人たちが開く祭りには、行きたくないのかも。



そう思ってムルの背中から顔をそらし、急いでミズキの元へと向かう。



ミズキは青のメッシュがかかった髪の毛を片手でいじりながら「早く〜!」と急かしてくる。