聞こえてくるトランペットの大音量!


祭りの始まりの合図である高らかなファンファーレが聞こえてくる。



リズムあるメロディーと綺麗な響きに興奮する!


それと同時にお城の方から花火のようなものがドン!ドン!と打ち上げられて

友達から借りた本でしか見たことがないような…



ほうきにまたがる人たちがビュンビュン飛び始めた。



……魔法使いって、本当にいたんだ。

ムルがそんなこと言ってたけど。



高ぶる心臓を、首を横に振って押さえつける。


今は…それどころじゃない!



4人で行動…⁉︎無理ー!

セイヤとあんなことがあった後なの!気まずいったらありゃしない!


ちらっと気になってセイヤを見る。

するとセイヤは相変わらず整った口の端を少し上げて見せた。



………こいつ、楽しんでる。


私が困るの知ってて、絶対に楽しんでる‼︎



ドSかあんたは!人の不幸を願う悪魔か‼︎



「あ、ファンファーレも始まっちゃったし…3人とも、早く行こー!」

れっつごー!と続けて叫びながら走るミズキは相変わらず可愛い…



じゃなくて!


もう決定事項なの⁉︎私の意見はないの⁉︎