君と星空の彼方

ムルに続いて歩くこと約15分。


白い綺麗な建物の前でムルは立ち止まった。


「今日から数日間、ここで宿泊いたします」


「ホシノ、すっごい綺麗じゃない?

なんか日本ではそんなに見たいタイプ!」


日本にもあるかもしれないけど…確かにこんな綺麗なホテル見たことない。


「すごいところだね…」


白を基調にされた建物はパッと見50階位上はあるだろう。

周りには庭が広がっていて、綺麗な噴水がある。


ここからだとよく見えないけど、小さくバラ園のご案内、と書かれた看板があった。



けどムルはなんだか不安気な顔をしてる…どうしてだろう。



「ムル、なんかこのホテル問題あるの?」


思わず聞いてしまった私。

後ろから「あ…」となにか言いたげな声が聞こえたけど…声からしてイリヤ先輩?




イリヤ先輩も鋭そうな人だし、ムルの表情に気付いてわざと聞かなかった…とか?

うぅ、私も落ち着いてムルがなんか言い出すの待てばよかったぁ…


けどムルはちょっと困ったように笑って



「いえ…

このホテルは一般客と違った離れのような空間がありまして、そこを借りております。


しかし、その離れは宙橋貸し切りではなく…もう1つの能力者育成学校も借りているのです」



ん…?それのどこが不安なのだろう。



後ろのイリヤ先輩を見てみるけど、「もしかして…」とつぶやいて、焦っている様子。


マナミ先輩は私と同じで、分からない様子、なんかオロオロしてる。



夜月とセイヤは話すのをやめて、ムルの話に聞き入ってるぽかった。