君と星空の彼方

階段をゆっくりのぼって、踊り場。

折り返し地点でくるっと振り向く。



「……………は、順調です」



次第に大きくなってきた声は、明らかに男子の声だった。


私は踊り場からは体をかがませて進む。



階段をのぼりきる、2段手前にしゃがんでそーっと奥を除く。



「…………‼︎」



ま、まさか……


そこにいたのは、ユウ…



ではなくて、セイヤだった。


よく見えないけど…セイヤは誰かと話してる様子。


窓の外に誰かいるの…?


なぜか『バレてはいけない』と、自分自身に言い聞かせてそんなに見れないのが残念だ。


「…………では」



その2文字が聞こえたと思うと、私をまとう空気がグッと変わった。


なに……暑い‼︎


もう9月の中旬ごろ、昼間はまだ暑さが続くこの学園の空間世界。


けど夜は涼しさが目立ち始めてたのに…



今は夏の真っ昼間…いや、それ以上に暑い‼︎



叫びたいのを堪えて私はなぜか口を抑えていた。


1分ぐらい猛烈な暑さが続いて、魔法のようにその暑さはすぅっと消えていった。

一瞬で汗が流れた額をぬぐって私は窓の方を見た。



「……いない」



セイヤがいないのを確認すると、私は窓辺へと駆け出していた。


いない…セイヤが、いない!


確かに今の1分ほどの時間があれば簡単に部屋にも帰れる。


けど…おりていくなら私がいた階段を使うはず。だってそこが1番近いもん。