君と星空の彼方

「あぁ、イリヤは能力発動と同時に人変わるから。

アイツの能力が覚醒した時びっくりしちゃったよ」



マナミ先輩はちょっと遠い目をしながら笑う。

その笑顔は、いつも以上に優しかった。



「私とイリヤが初めて『幻獣』を見た時だった…それも獣剣学園の刺客だったんだけどね。


私が襲われちゃって…もう無理!って思ったその時に、

幻獣は見えない空間から、横殴りされたように、吹っ飛んだんだもん‼︎」


「へぇ〜…それってやっぱりイリヤ先輩の衝撃波ですかぁ?」


ミズキの質問にマナミ先輩はニコニコしながら頷く。



「吹っ飛んだ幻獣の反対側に、なんかいつもと違う、目つきが変わったイリヤを見てびっくりしちゃった。

ほら、星空使いは能力発動する時、いろいろ変わっちゃうでしょ?


アイツ、目の色や髪の色は変わらなかったくせに…雰囲気そのものがガラリと変わったんだ」



あー…私も髪の毛は白髪になっちゃったっけ。

イリヤ先輩は雰囲気が、かぁ…惚れ直したんだろうなぁ、マナミ先輩!


「ホシノはちゃんと覚醒したのかなぁ〜?」


「私の予想だけど、あの時は完璧な覚醒じゃないと思う。

授業の模擬戦でも発動しなかったんでしょ?


普通完璧な覚醒をしたら、自由に能力発動できるんだけど…」


うぅ…そうなんです。

あれ以来頑張っては見るんだけど、どんなに手に力を込めても能力が発動されない。




あの戦闘の時みたいに強い心の願いがないから…かな。

自分で自分を守れるようになりたかったし、みんなも守りたかった。


アンドロメダの力は…簡単じゃないなぁ。



「ホシノ、私もなかなか完璧な覚醒にはならなかったんだよぉ。

けどある日…模擬戦のときにね、心の奥に綺麗な声が届いたんだぁ。


そしたらその時能力が発動して…それから自由に能力が使えるようになったの」



「へぇー!その声って?」


「星空使いは完璧な覚醒の時、心にその力の主の声が届くって言われてるんだぁ。


だから、多分…アフロディテかな?」



じゃ、私も…アンドロメダの声が届いた時、ちゃんと覚醒したってことなんだね!