「うん…じゃあ行ってくるね。

夜月の部屋番号知らないけど」


「ダメじゃん⁉︎確か前教えてくれたなぁ…

えっと、555だった気がする。ゾロ目ってのは覚えてるし」


多分ソレだ。

学生寮の部屋番号は1番最初は5って決まってるっぽいし。


「あ、あとさ!

俺もホシノって呼んでいいかな⁉︎」


ちょっと頬を赤くしながら言った雄也君。


「もちろんだよ!じゃ、私も雄也でいい?」


「おう!じゃ、看病してらっしゃいな!

じゃーな!」



手を振って雄也に別れを告げると、私は学生寮へと急いだ。




夜月…ずっと元気だったのにどうしちゃったんだろう?

夏風邪こじらせたとか?

夏風邪は長引くからなぁ、大丈夫かなぁ…


ここは普通さ、同室(らしい)セイヤも看病するべきだと思うんだけどっ!



………そうだ、セイヤは私の看病をしてくれたんだっけ。




セイヤの謝る顔が浮かんで、胸がズキンッと痛んだ。


いやいや!あいつはきっと授業をサボりたかっただけなんだ。


それ以外に理由はないもん。

セイヤが…私を心配する理由も、ないもん。


そんなことを思いながら歩いて5分足らず、もう学生寮。



私は階段をかけあがった。