「イリヤ先輩はさぁ、アンドロメダのお父さんでしょ?

ケフェウス王…娘がいるもん、妻がいる。

それは…」


「カシオペヤ……?」


ミズキが言う前に、つい口をはさんでしまった。

「おぉ!

もしかしてと思ってたけど、結構ホシノって星座詳しい感じだね!」


「うん。前の中学では天文部だったし」


こんなところで知識が使える日が来るとはなぁ。


「そうなんだぁ。じゃ、話が早いかも。

ケフェウスとカシオペヤは夫婦。結構仲が良かったらしいんだ。

まあアンドロメダが生贄になったのはカシオペヤのせいもあるんだけどねぇ」


そうなんだよね。

カシオペヤは自分の娘であるアンドロメダを美しいと自慢したせいで神々の怒りを買って…

クジラ座でもある、化け物クジラにアンドロメダを生贄として差し出さなきゃ国が滅びてしまうことになったんだもん。


「そのカシオペヤのね…力を持っている人がいるの。

私たちの5個上…イリヤ先輩からしたら3つ上の21歳の女の人。

出会ってまだ1年だけど、イリヤ先輩は時期が来たら結婚しなきゃいけないんだって。


もう話は着々と進んでいるみたい」


21歳…すっごい大人な響きがする、21歳って。

10代、とは違うもんね。



そんな大人な女性とイリヤ先輩は…