君と星空の彼方

ミズキはさっき綺麗と言ってくれたけど、この髪の毛はなんかこっぱずかしい。


「あと、敵となったのはキマイラ。ギリシャ神話に出て来る神獣だよ。

…僕たちは、幻獣、とよんでいるけどね」

『幻獣』…時々聞いた単語。

その言葉をみんなが口に出すたび、苦い顔をしているのは気のせいじゃないと思う。


「幻獣ってなんですか?

ただ単に、神獣だからって、幻の動物だからってだけなんですかね?」

私の問いに、ミズキが首を振る。


「前に話したとおり、日本には能力者育成学校が2つあるの。

1つはここ、宙橋学園。もう1つはね…」


ミズキはそこまで言うとみんなを1度チラッと見て、口をまた開いた。


「『幻獣使い』と言われる能力者を育てる学校。

規模も能力者の人数も…ここに比べてとても大きいし人も多い。


ただ本当に強いのは一握りで、8割ぐらいは力が弱いんだ」


幻獣使い……キマイラみたいなものを操るなら相当強いと思うんだけど。たまたま今日当たったキマイラは強い方なだけなのかな?


「『幻獣使い』がいる学園は、『獣剣(じゅうけん)学園』。


私たち宙橋は仲良くしたいけど、あっちは力の弱さ強さに嫉妬して、すっごく敵対視されてるんだよね。

……獣剣は、私たち星使いを潰したいらしくって、時々不意打ちで襲ってくるの」




それはもう数年前から起きてるらしいんだけどね、と諦めたようにイリヤ先輩は笑った。