君と星空の彼方

私は安心感でほおが緩んで、自然と笑みがこぼれた。


…にしてもあんな化け物、よく倒せたな。

みんな本当に私と同じ高校生か⁉︎



「動け‼︎キマイラ‼︎

獲物を見極めろ‼︎」



……え?

今の声は、誰の声。

ちょっと低い女性の声…ミズキでもマナミ先輩でも、もちろん私でもない。


その声に反応したのか、キマイラの尻尾である蛇がピクリと動いた。


体から上は全く反応なし…だけど蛇は起き上がって、辺りを見回した。


近くにいたセイヤとミズキがハッとして、急いで攻撃をしようとしてるけど、2人はもうすでにこちらに向かって歩いてる最中だったから…間に合わない‼︎


蛇は伸縮性のあるゴムのように、伸びて、私の方へ向かってくる…!



もしや獲物って…私なの⁉︎



蛇の赤い目が私を捉え、長く細い蛇が私の方向へ向かってくる。



誰か、助けて…!





力が欲しい。


誰かに助けを求めるんじゃなくて…自分で自分を守れる、力が。

自分だけじゃなくって、みんなを守れる力が。




私だって…役に立ちたい!




私は怯えながらもこちらに向かってくる蛇をにらんだ。




そして、セイヤやイリヤ先輩と同じように右手を前に出す。




なにも思わなかった。

ただ、自然に…当たり前のように。