君と星空の彼方

体中から血の気がサァッとひいていくのが分かった。


……怖い。


怖がりとは縁遠いと思っていた私。

初めてその感情が生まれた気がした。



「…ぅ…ぁ……」


叫びたいのにうまく言葉がでなくって、汗はそんな私の身も知らずに吹き溢れる。



けど、みんなは違った。


目の前の光景を、すんなりと受け入れているようだった。



「……やっぱり『幻獣』使いだね。

しかもキマイラ…かなりの使い手だよ」


イリヤ先輩はキマイラに対してびくともせず、さっきと変わらず堂々としながら言った。



「みんな。殺さないでね…


そうだね。八分殺しって所かな。息ができる程度に…ね?」



イリヤ先輩はそう言ってニヤリと片頬をあげて微笑む。


…悪魔が、いや大魔王が降臨しました…!


どちらかと言えば、断然に神様だったはずのイリヤ先輩が…!



私はキマイラではなく、イリヤ先輩に対しての身震いをした。