そうして私たちは立ちあがり、カウンターへと向かう― 「…花菜、これはどうやって注文するものなんだ?」 ―が、桐山さんは、カウンターの手前でピタリと止まってしまった。 「えっ」 ここの注文方法は、食券を買ってそれをカウンターに出して…という方法なのだが。 まさか桐山さん、こういうところで食事したことがないとか…? まさか、とは思うけど、桐山さんが嘘をついているようには到底見えない。 「ええと、ここはこれで券を買ってですね…」 私は一から説明し、4人分の食事を購入した。