―そうして、その住所を元に辿り着いたのは。 「…おっきな家…!」 まるでドラマの中のような、和風で大きな家だった。 「あなた、こんなおっきな家の猫ちゃんなの…?」 すると、猫ちゃんが私の腕をスルリとすり抜けて家の敷地へと入っていく。 「やっぱりそうなんだ。よかった、ちゃんと家に帰れて」 安心したし、帰ろうかな― 「君が、ロワを連れてきてくれたのかい?」 そう思って背を向けたとき、後ろから声が聞こえた。