この子、最初は野良猫かと思ったが、どう見ても綺麗だし、首輪もしているし、どうやら飼い猫のようだ。 「もしかして、迷子なの?」 通じないと分かっていながらも問い、それから首輪を見てみると、そこにはある住所が書かれていた。 「2丁目…ここからちょっと行ったところだ」 飼い主さん、いなくなって困ってるよね… それに、ここで会ったのも何かの縁だ。 「よし、じゃああなたの家に行こうか!」 私がそう言うと、猫ちゃんはどこか嬉しそうにまたにゃーんと鳴いた。