「玲、帰ってたのか。珍しいな、2日連続で帰ってくるとは」 「昨日、忘れ物したから、それを取るついでに帰って来たんすよ」 「そうか」 2人の会話を聞いていた私は、まさか、と思った。 「この方が、もう1人の住人さんですか?」 そう言うと、桐山さんがニコリと笑った。 「ああ、正解だ。こいつは藤澤 玲。お前の隣の部屋に住んでいる…と言ってもあんまり帰ってこないが」 やっぱり!と私が思ったときだった。 「…ちょ、待って下さい詠士サン」