オオカミシェアハウス






その日、両親は2人で出かけていた。


もう少しで家だ、そんなところで雨でスリップしたトラックに突っ込まれて、


即死だったらしい。


私はお兄ちゃんに聞いただけだから、そのことはあまり覚えていない。


でも、信じられなくて、お兄ちゃんと泣き続けたのを覚えている。


葬式など全てを終え、お兄ちゃんは泣き腫らした目で言った。


「これから、どうする?」


お兄ちゃんは東京の大学への進学が決まっていた。


そして、私もこの春から通う高校に合格していて…