僕は店に鍵を閉め、いつもワインを買う店へと向かう。

外に出て、気が付く。

今の時刻は、10時。

今、朝じゃん。



・・・あぁ、うぜぇ。

僕、朝の光嫌いなんだよな。

僕闇の世界の人間だし。

紅羽や澪鵺と違って、闇あるし。



・・・あぁ、めんどくせ。

さっさと買って、帰るか。



何故僕が朝の日差しを浴びた途端、機嫌が悪くなるか。

僕両親に捨てられたって言ったじゃん?

施設の前に置き去りにされた時刻が、朝なわけ。

だから、朝の日差しって、めちゃくちゃイライラする。



僕はいつもの店でワインを購入し、外へ出る。

僕に店を譲った元オーナー御用達の店。

ワイン屋の主人とは顔なじみ。

ちなみに、引退したけど、主人は元死体屋。

物騒な仕事しているよね♪



・・・僕は見つけた。



眩しくうっとおしい日差しの中、しきりに紙とにらめっこしている女性を。

あの紙は、多分地図。

道にでも迷ったのか?