「とりあえず、雪桜は怪我を治さないといけませんね?」

沖田さんは、どこまでも優しい。

すると、沖田さんは布団を引く。

私は、それを眺めていた。

沖田さんは、布団を指差す。

「ここで、休んでてください。」

「ニャー」

私は、わかったと言う思いを込めて鳴く。

沖田はニコっと笑うと、部屋を出ていく。

それを見届けてから、私は大人しく布団に向かおうとした。

が……

フラッ

「え?」

ボテッ

私はふらつき、一歩踏み出すとこけてしまった。

全然怪我の痛みは無いのに、体は言う事を聞かない。

うん、どうしよう?

起き上がるにも、体に力は入らない。

こんなにも体が弱ってるなんて、沖田さんにずっと持ってて貰ってたから、わからなかった。

もう良いやここで寝よう。

疲れちゃったし………

私は、この考えが沖田さんを困らせてしまうとはまだ知らない。