私は思いかけず、固まってしまう。

「僕は、沖田総司です。」

え………!?

あ、あの沖田総司?

もしかして私、とんでもない人に拾われた?

「う~ん、君は女の子何ですよね?名前どうしよう?」

あ、そっか私の名前知らないんだ……

ま、当たり前だよね?

「あ、決めました!」

沖田さんは、私を持ち上げて目線を合わせる。

「君は、今日から雪桜(ユキザクラ)です。」

雪桜?

「雪のような毛なので、最初は雪にしようと思ったんですが、安易過ぎだと思ったので、桜を付けてみました。」

「ミ、ミャー」

私は、どうにか嬉しさとお礼を言いたくて、猫の泣き声を真似する。

うぅ、ばれないと良いな?

沖田さんは、キョトンとする。

ま、まさかばれた?

「雪桜って、綺麗な声なんですね?」

ば、ばれてなかった。

てか、綺麗な声なのかな?

私の心は、嬉しさで暖かくなった。