未来から桜を届けに

思わず私は暴れる。

ズキーン

しかし、凄い痛みがまた体に走る。

大人しくなった私を、見て男の人はため息をつく。

「だから、暴れないでくださいと言ったでしょ?」

うぅ、すみません。

私は、心の中で謝る。

「とりあえず、お医者さんに見せに行きますか。」

男の人は、そう言うと歩き出す。

良く見るとこの人も、お侍さんと似たような服装だった。

ただ違ったのは、浅葱色の袴。

まさか………と思った。

だって、私の憧れた人達は、私の時代には居ない。

なら、この人は?

もしかしなくても

私、タイムスリップした?

普通だったら、非現実的で信じないげど……

私が猫になってる時点で、もう非現実的な事は起こってる。

じゃあ、この男の人は誰なんだろう?

私は、男の人をまじまじと見る。

茶髪の髪に、男の人にしては綺麗な顔。

これは、絶対モテるタイプだな。

私は、一人で納得してた。