私もお弁当を食べてるとふいに柴くんが話しかけてきた
「あんたは何で今日はここで食べてるの?」
うーん、なんて答えよう
流石に嫌いなヤツと食べるのが嫌だったからとは言えないし
『友達が他の子と食べるって言ったから、たまには静かに食べようと思ってね』
ウソついてごめんなさい柴くん!
「ふーん」
柴くんは頷きながら立ち上がるとズボンをパンパンとはたく
そしてドアへと向かっていく
「そーゆー日はここに来なよ
俺もいるし、あんたの弁当美味しいし
うん、いい考え
じゃあね、吉山」
パタン
と、ドアが閉まった
…名前知ってたんだ
こんなことなのに嬉しいなぁ
私は柴くんが言った言葉を思い出し、心がポカポカするのを感じた

