その日の夜―――――。
みんなが就寝した後、陸は優月の部屋を訪れた。
部屋に二人きりになることは、もう何度もあるが、それでも今もなおお互い意識せずにはいられず……。
張りつめた空気とは違う、緊張感。
真っ白だった過去を陸が打ち明けたことによって、二人の今までの距離も気持ちも、振り子のように大きく揺れ動いた。
優月がずっと知りたかった真実は、想像以上に遠い出来事で、自分の中に有りのまま汲み込むことだけで、いっぱいいっぱいなのが実情だった。
ベッドの上で二人並んで毛布にくるまり、「まだ冷えるね」なんて他愛もない言葉を零す優月。
そんな彼女の気持ちを察した陸は、彼女の手を掴むと優しく握った。
先ほど彼女が彼にしたように。
「……ゆっくりで、いいよ」
冷えた手にじんわり伝わる陸の体温は、安心感を与え、そして今は彼女の胸を甘くドキドキもさせた。



