そんな中で、みなみのお母さんの勧めで、瞬の今後の事とか俺の事も考えた上で、瞬を施設に預ける話が持ち上がったんだ」
握る手に僅かに力がこもり、その拍子に優月は陸に顔を向ける。
揺らがない彼の視線の先は、産まれたばかりの瞬と写るみなみだった。
「みなみと約束したんだ。
もし、自分の身に何かあったとしても、瞬の側にずっと居てほしいって。
それに、瞬と離ればなれになることは考えられなかったし、駆け落ちした時よりも必死に頭下げて、みんなを説得して、瞬と暮らすことを何とか認めてもらったんだ。
子持ちで高校に通うなんて、無茶だって散々な言われようだったけど、それもみなみとの約束で。
『絶対に高校中退しないで続けて。どんな形でもいいから何があってもちゃんと卒業だけはして』ってさ。
俺も、これも一つの親のけじめとして、約束果たそうと思って、一度は考えた中退も白紙にして、ダブってもいいから卒業しようって決めた。



