白い月~夜明け前のその空に~



「なんだぁ、具合悪いのかと思った。私もそのゲームよくやるよ。ハマるよね。でもどんだけ落ち込んでたのー佐野さんて結構面白いんだね。じゃ、またね」


「ははは、またね~」



普段ほとんど会話をしないクラスメイトにまで心配されるレベル。


本当のところ、具合が悪かったのは間違いではない。






「…はぁ~」


今度は本気で大きいため息を吐いていた。






その後しばらくして重い足取りで彼女は学校を出た。

バス停でバスを待っていると、近くの交差点で点滅する赤信号を見て、急いで大またで走ってきた同じ学校の制服の男子。



彼に気づきつつ、バスに乗り込むと、後ろの席に座った優月の隣にその彼はちゃっかり座る。


「よっ!佐野ちゃん。隣いい?」


「うん。て、もう先に座ってるしね」