「マジでゆづと長澤付き合って…」
「ないから!そこは本当にないからっ」
きっぱり断言しながら、近づく里乃を押しやった。
「だよねぇ~。ありえないか。でもお似合いだと思うんだけどね…」
少ししょんぼりした里乃に、頑丈な鍵で閉じ込めたあの秘密がガタッと揺れた。
「ゆづは今好きな人、いないの?」
「…えっ」
しまったと優月は思った。
今まで自分の恋を隠し通してきたはずなのに、うかつにもこんな時にブレかける。
「あ!その反応!怪しい…。いるんでしょ?白状せい!」
ど定番であるくすぐり攻撃を食らわされながら、どうにかその場は乗り切った優月だが、『好きな人がいる』という疑惑は里乃から取りきれなかった。
そのことが引き金で一人の時、それが授業中であっても、彼女の表情は暗いばかりかどんどん青ざめていった。



