白い月~夜明け前のその空に~




「ねぇ、里乃は後藤とキスした?」


ぼんやり教壇の二人を眺めながら、優月は唐突に呟いていた。


「…うん。…て、はあ?何急に?びっくりして落ちるとこだったじゃん!もう」


確かに言った通り横でずるっとずり落ち寸前になっていたのを見た。


「はははは、どうなのかなーってさ」


「どうって、したよ、するよ、してるよー。あんまこの手の話題乗ってこないじゃんゆづ、何かあったの~?お姉さんが聞いたげるよ」


わざとらしく耳に手を当てて、にやにや顔。


「何かあったって訳じゃないけど…」


「ね、長澤とはどうなのマジで。もうニセカップルは解消したじゃん。なのにさ、あいつ最近女の子と二人でいるとこ全然見かけないんだよねー。前はまたかよって感じで色んな女子連れて歩いてたくせに。あ!そっか…、だからだ」


「え?」


急に何か閃いたらしい里乃は優月に向き直って、目が輝く。

流れ的にあまりいい感じはしない。