白い月~夜明け前のその空に~


瞬が眠るまでは陸が一緒に過ごしているが、途中でおばあちゃんとバトンタッチして自室に戻っていた。



彼の部屋からは何も音はしない。




けれど、ドアの隙間から僅かに光が差しているのが見えると、鼓動があからさまに音を荒立てた。



(お、起きてる?うわ、やっぱまずいかな。……でも、ここまで来たならっ)



呼吸を短く整え、ドアをノックした。





「…陸?起きてる?」



僅かの間の後、足音が近づきゆっくりドアが開いた。




「ゆづ?何、どうした?」


「え、えっと」


あらためて聞かれると、雪が降ってるなんて報告は、さすがに幼稚過ぎて恥ずかしく思えてきた。



「あ、虫か?こんなさみーのに出たのか?仕方ねーな…」


「違う違う、そうじゃなくてさ」


「じゃ、どうした?…」



口ごもる彼女を、首をかしげながら顔色を窺う陸。