白い月~夜明け前のその空に~


だから家に帰宅してからも、何となく少し陸と顔を合わせづらかったのだ。



『二人でいたい…』


あの場所でそんなことを零した陸。


予想もしない言葉に、優月は驚いたけれどそれと同時にとても嬉しく思った。







しんと寝静まった家。



(もしかしたら、陸だって寝ているかもしれない。でも…)





それでも、この衝動はもう止められそうになかった。




(……陸に、雪を教えたい。…ちょっとだけ、今二人でいたい)







フリースを羽織り、陸の部屋の前に来た優月。


古い木造の家らしく、そっと歩いても床が軋み、冷えた空気にピンと緊張感が漂う。



(…寝てたらすぐ引き返そう)




優月と陸の部屋は2階にあり、1階にはおじいちゃんとおばあちゃんの部屋がある。

そして瞬はいつもおばあちゃんと一緒に寝ている。